清聴登場

映画・社会・歴史を綴る

2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

松本清聴の映画講座3 「ドライビング・ミス・デイジー」

映画の記憶とは不思議なものだ。 ニーノ・ロータのあの独特のトランペット音楽が流れると、条件反射のように僕は、モノクロ映画『道』のジュリエッタ・マシーナの寂しげな顔を思い浮かべてしまい、突如、時間が止まる。それは、例えば、東京・中央線の四ツ谷…

松本清聴の映画講座2 「シェイクスピアの時代と四つの映画」

20世紀も終わりを迎えた、いわゆる世紀末転換期に、400年以上も前の英国に生れた劇作家シェイクスピアの消息と時代を伝える映画が相次いで制作・公開された。まず、1998年に、『恋におちたシェイクスピア』が公開され、第71回アカデミー賞で作品賞をはじめ7…

「ライオン」

渋谷で、ライオンを見た。 土曜日の夕方になって、慌てて飛び込んだ映画館でのことである。 本当は、平日、つまりウィークデーの仕事の後に立ち寄りついでに見ようと思っていたのだけれど、何かと次々に用事が入って、目指す劇場に向かうことができずにいた…